2017年1月17日火曜日

Dimension 9200Cの熱対策を伝授しましょう。

Dimension 9200CHDDが高温になるため何度か対策を試みてみるも効果的な方策は見つかりませんでしたが、この度、究極の対応策を発見しましたので紹介いたしましょう。

《画像はクリックすると拡大します》

Dimension 9200Cは、20067月にDELLから発売されました。(当個体の当初のOSWindows XP

現在の感覚でも全く旧さを感じさせないデザインの超コンパクトディスクトップパソコンです。

物置の片隅で眠っていましたが、ふと思いついて眠りを覚まさせることにしました。


前面のインタ-フェイスを使う際にはマスクを天面へ跳ね上げるギミックな構造になっています。

何れのインタ-フェイスも塵埃の侵入には気を遣いますので、とても有難い機能です。






側面カバー(横置きの場合は上蓋)を取り外してみましょう。

当時、一部のパソコンに採用されたBTXと呼ばれるエアフロー方式ですが凄まじい過密状態になっています。

CPU冷却ユニットから排出される熱風の通り道にHDDが配置された構造になっており影響を受けています。



HDDを取り外してみましょう。

HDDマウンターにはHDD冷却ファンが備わっていますがHDD自体も発熱部品ですから十分な冷却ができないと考えられます。

効果的な対策として延長ケ-ブルを用いてHDDマシーンの外に出してみましたが、本末転倒かつ見映えが悪いため以降は物置に放置していました。


本題に入りましょう。

最近ノートパソコンHDD750Gbに換装した際に2.5インチHDDの性能が驚くほど向上していることが判り、これが対策のヒントになりました。

底面左下に2.5インチHDDが収まるスペースがあり、しかも前面ファンカバーを止める爪の部分に固定できる幸運も重なりました。


対策のキモ3.5インチHDDを大容量の 2.5インチHDDに交換する」ことですが、HDDマウンターブロアの形状をしており機能もブロアですから、PC内の空気を強制的にPC外へ排出する機構として残し、残したマウンターGPUの枠(一部)をカッターで切除しGPU発熱もブロアの力でPC外へ運んでくれるようにしました。

【成果】
HDDを他の部品の発熱に影響されない場所に移設したせいでHDD(2.5インチ)の温度は室内温度+15℃以内に収まるようになり、懸念していたOSの起動時間は、遅くなるどころか大幅に短縮されました。また、これまでに対応してきた以下の性能向上策との相乗効果もあってか、とても快適に動作します。

① BIOSをVISTA以降のOSに対応する最新版にUpdate済み。
② CPUE6300(1.8GHz)からE6600(2.4GHz)に換装済み。
③ メモリーを1Gbから4Gbに増強済み。
④ マルチ型カードリーダーを増設済み。
⑤ GPU(GEForce GT430)を増設済み。
⑥ Windows10を導入(※)済み。


新たに追加した性能向上策①
CPUを、Core 2 Duo E6600(TDP 65W)からCore 2 Quad Q6600(TDP 105W)に換装しました。
CPUGPU合わせたTDP162Wで、対する内蔵電源の定格出力は270Wですが、パソコン内の温度が過剰に上昇することなく高速・快適・静寂に動作します。

新たに追加した性能向上策②
画像処理能力にも優れた高性能パソコンに変貌したことより、光学ドライブDVDマルチからBD+DVDスーパーマルチに換装し、USB接続の地上デジタルチューナーを増設しました。


新・旧 2.5型HDDの性能比較

Dimension 9200C
評価ソフトCrystalMark 09を使って9200Cノートパソコン VAIO FZ-91Sを例に比較してみましょう。

何れも、23.5型のフルHDモニターを接続し 解像度1920×1080で測定したデータです。

VAIO FZ-91Sは独立したGPUアクセラレーターを持ち、HDMI端子を装備した高性能ノートパソコンです。


VAIO FZ-91S
9200CFZ-91Sとの体感上の総合性能に余り違いは感じませんが、双方の比較でHDDの数値に注目ください。

現在、FZ-91Sには2011年製の500Gb HDDを搭載していますが、データ9200Cに搭載している750Gb HDDの方が遥かに速いことを示しています。





VAIO FW-71DB
【参考データ】
FW-71DBには2008年製7200回転のHDDが搭載されていますが、それでも2011年製5400回転のHDDより僅かに上回っている程度です。

2.5750Gb 5400回転のHDDは、断トツの性能と言えます。





【結び】
今回の熱対策の要諦は他の部品の発熱に影響されない場所にHDDを移設したことに尽きますが、2.5型HDDの市場価格が下落する一方で性能は向上している今だから出来る究極の対策です。

(※)註;
GPU(GEForce GT430)を増設している当個体は、他に何のドライバーも用意する必要が無く、Windows10とGEForce GT430付帯のドライバーで全て事足ります。但し、GEForce GT430はWindows10の最初の起動時にCDから素早くインストールすることが肝要です。


OSが自動的にインストールするドライバーを使うと、Full HD動画再生時に頻繁に「アプリケーションのグラフィックスハードウェアへの アクセスはブロックされました」と表示され、Blue画面になります。


【2019/01/23追記】
OSは、32ビットWindous7をアップグレードした経過からWindous10は32ビットですが、更なる性能アップを目指し64ビットWindous10に変更してみました。

方法は簡単です。以下のMicrosoft HPから64ビットWindous10のISOメディアを入手しDVDに焼いてクリーンインストールするだけです。この際、RAMの空きポートに1Gb+1Gb(計2Gb)追加し総計6Gbに容量アップしました。
⇒体感性能が驚くほど向上しました。