2016年11月29日火曜日

ノートパソコンやコンデジの販売不振はスマホのせいだけではない。


ここのところノートパソコンやコンデジの販売が低迷しており、どちらもスマホの普及が大きく影響しているのではないかと言われています。果たして、それだけが理由でしょうか。


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これは2007年にSONYから発売されたノートパソコンFZ-91Sです。

前年にリリースされたWindows VISTAの動作が重いと批判されていた最中の投入でした。

CPUIntel Core2Duo 2.4Ghzを搭載。HDMI端子を通じ、大型テレビでBDの再生も可能です。



この頃、WindowsXPからVISTAへ乗り換えた、特にノートパソコンのユーザーから「VISTAの動作が重い」との非難や苦情がパソコンメーカーへ殺到しました。この為、各社とも「VISTAが快適に動作するノートパソコンの開発」に全力を注ぎました。

その結果、元々既存のノートパソコンが持っていたJAPAN工業製品としての高品質・ 高信頼性に加え基本性能が飛躍的に向上し、これ以降の製品は新しいOS(Windows7Windows10)に乗り換えても動作が重くならないため頻繁に買い替える必要性が少なくなったと考えられます。


これは2010年にRIKOHから発売された、コンデジ CX3です。

28mmから300mmまでカバーするズームレンズを備え1,050万画素の撮像センサーを搭載しています。

精悍な面構え、墨色の金属外装は高級フイルムカメラを彷彿させる重厚なテイストです。


CX3を含むRIKOH CXシリーズ2009年のCX1に始まり2011年のCX6まで3年の間に半年おきに6機種も発売されましたが、デザインを含め細部こそ説明を聞けば判る程度で全体の印象は余り変わらなかったロングラン製品でした。

この頃より業界ではコンデジに搭載する撮像センサーの画素数を競う傾向は少なくなり本シリーズに於いても全て有効画素数が約1,000万画素に固定されていました。この頃より、消費者側もコンデジは成熟した製品と見るようになり買い替え需要は少なくなったと考えられます。


ノートパソコンやコンデジの領域をスマホに浸食された可能性も少なくはありませんが、目的に合った使い方を考慮すると夫々の棲み分けは其れなりに確立されているように感じます。今後はスマホについてもノートパソコンやコンデジが辿ったと同じ道を歩むのではないでしょうか。
兆候は既に表れています。




【2020/02/08追記】
縮小均衡に陥ったデジタルカメラ市場

今や、デジカメ業界は各社ともミラーレス一眼に的を絞り飽くなき高級化と更なる高性能化に向かって熾烈な生き残り競争を繰り広げています。

やがて
、新製品はプロフェッショナル向けとハイアマチュア向けに収斂し、残る層の需要をスマホが補完する構図に成るのではないでしょうか。





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RIKOHのCXシリーズはコンデジの完成形。
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恐るべしガラホ ! AQUOSケータイ2の写真力。
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