真空管が全盛の頃はラジオやアンプが自作できましたし何とテレビを自作した強者も居ましたが、近頃では3年ひと昔と言われるほど技術革新が早いせいでパソコンの自作すら儘にならない時代になってしまいました。そんな折、知人より「7年前の新品パソコンをプレゼントする」との連絡を受け、 Dimension C521を持ち帰りましたので、日頃の鬱憤晴らしを兼ねてリニューアルしてみました。
画像はクリックすると拡大します。
画像は全てリニューアル後」に撮影したものです。
Dimension C521は2006年の9月にDELLからBTO機種として発売されたものです。
この頃は、本機のようにリビングへも置けるモダンなデザインのパソコンが、各社からお目見えした時期です。
CPUはAMD Athron64シリーズが搭載されており、当時の本格的2コアCPU Athron64X2も選択できました。
当個体は2007年に購入されたものですが、仔細あって一週間程度使用した後、御蔵入りしていたようです。
筺体には傷ひとつ無く、正しく「7年前の新品」です。純白の本体、黒いパネルに銀の縁取は斬新で目立ちます。
では、当個体のパーツ構成をチェックしながら、埋蔵パーツを活用してリニューアルしていきましょう。
内部もピカピカでチリひとつ見当たりません。 本機はBTO機種のため作業は何れも極めて容易に行えます。
①CPUは1コアのAthron64 3800+(2.4GHz)が搭載されています。
⇒2コアのAthron64 X2 5400+(2.8GHz)に換装します。
②HDDは2007年製で99時間しか通電されていません。
⇒性能が向上した時期の2009年製に換装します。
③光学式ドライブはマルチタイプではありません。DVD-RとDVD+Rの書き込み速度は16倍速です。
⇒24倍速のスーパーマルチにタイプに換装します。
④メモリは、512Mb×2枚の計1Gbです。
⇒512Mb×2枚(DDR2-800)+1Gb×2枚(DDR2-800)のWデュアルチャンネル動作、計3Gbに換装します。
⑤背面にグラフィックスボード, e SATAボード、正面にマルチタイプカードリーダーを、それぞれ追加(※1)します。
(※1)註;
グラフィックスボードはGeForce GT430, eSATAボードはBUFFALO IFC-PCIE2ES, カードリーダーはOwltech FA405M3です。
必須のインターフェースであるマルチカードリーダーは、正面のオプションベイに取り付けることが出来ました。
追加パーツの消費電力は計40W強になりますが、電源ユニットの出力が280Wありますので、未だ十分な余力を残しています。
尚、光学ドライブの換装により、ベゼルが平面から丸味を帯びたデザインになり立体的な印象になりました。
OSのProduct KeyはVISTA Home Basic でしたが、予備のVISTA Home Premiumにグレードアップしました。
リニューアル後のエクスペリエンスインデックスを見てみましょう。思った以上にバランスの良い仕上がりになっています。
CPUのスコアが5.3 なのは残念(※2)ですが、これ以上(高性能な)CPUを手持ちしていませんので「了」とします。
(※2)註;
AMDのCPUには、Cool'n'Quietテクノロジー機能が付いています。
BIOS上で「off」に設定すれば常に快適な体感速度で動作します。
尚、カードリーダー(Owltech FA405M3)を追加してから、シャットダウン後の起動や再起動の度に必ずロゴマークの途中で停止してしまい立ち上らなくなりました。(電源ボタンを長押しして電源を切ってから、再度電源ボタンを押せば正常に立ち上りますが、毎度のことでは面倒です)
2007年9月にDELLから最新のBIOSが公開されていますので、もしやと思いfileを入手しUpdate(※3)したところ改善されました。
(※3)註;
BIOSのUpdateは、概要説明ではパソコン起動時に(フラッシュメモリーを)書き換える面倒な方式のようにとれますが、作業手順書(英文)を読めば、実はウインドウから簡単にUpdateできる方式であることが判ります。
【2014/07/18追記】
7月4日に外付け地デジチューナーを使って録画した「もののけ姫」を、ライブラリーに追加しようとDVDにムーブしましたがDVDが全く再生されません。光学式ドライブを(2009年に生産された)Sony-NEC製のAD7200Sに再交換したところ(CPRMに対応しているようで)正常にムーブ/再生するようになりました。
これを受け念のためUSB接続の光学式ドライブをテストしてみたところ、CPRMに対応した機器であれば正常にムーブ/再生できることが確認できました。
【2014/07/22追記】
この個体には元々VISTA Home Basicがプリインストールされていましたが、HDDの生産時期が2007年の初期だったことより埋蔵パーツ入りしていました。Home Basicは小型ノートパソコンに多く使用されていた経緯がありましたので、ふと、如何ほどのものかと思いついて復活させてみました。
左はOSを最新に更新しアプリケーションをフル装備した状態でのスコアです。
HDDの性能に依存して、ディスクのデータ転送速度のみがHome Premiumより悪い数値(5.8)になっています。
Home Basicの機能がスリムなせいか、体感的にはHome Premiumよりもキビキビ動作するため暫く使ってみます。
【2014/10/09追記】
Windows7を導入してみました。ハードウェアの性能が一定のレベルを超えていれば、OSがVISTAであれWindows7であれパソコンの機敏性には余り影響しないと考えていましたが、結果は驚くほどの違いがありました。
左はOSをWindows7を導入した場合のスコアです。HDDを除いて全て高い数値を示しています。
体感速度も、直ぐに解るほど向上していますので、OSとハードウェアが相互に依存していることが窺えます。
【2015/06/11追記】Microsoft社から、7月29日にWindows 10 をリリースすると発表(※4)されました。Windows7もしくは Windows8.1が導入されているデバイスは、リリース後1年間に限り無償でアップグレード出来ると表明されています。
(※4)註; http://www.microsoft.com/ja-jp/windows/features
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