2018年5月10日木曜日

ギミックなコンデジ Optio VS20 を紹介しましょう。

コンデジの需要が減少する中でPENTAXが発売した Optio VS20 を紹介しましょう。需要の減少は販売価格の低下に延いては製造コストの圧迫に直結します。このカメラは、混沌とした当時のコンデジ市場へPENTAXが投じた渾身の変化球だったのかもしれません。

《画像はクリックすると拡大します》

PENTAX Optio VS20 は、2012年2月にペンタックス リコー イメージングから発売されました。

フロントパネルは金属製で、取っ手の隆起部分に横書きで縦方向の、大きなメーカーロゴ が入っています。

右サイドには滑り防止用のラバー加工が施されていますが、これは VS20の質感の向上にも つながっています。



レンズは、広角域 28mmから望遠域560mmの、光学20倍のズームレンズが搭載されています

この時期、コンデジは画素数の競争が沈静化し、代わって光学ズームの高倍率化競争が激化していました。

レンズリングの全周にレンズスペックetcを刷り込んだデザインは、
VS20の精密感をアピールしています。


さて、本題の「VS20最大の特徴でありコンデジでは他に類例が無いギミックな仕様」を見てみましょう。

VS20は、軍艦部に付いているシャッターボタンの他に本体の左サイドにもシャッターボタンを備えています。

しかも、どちらのシャッターボタンにもズームレバーが付属していることが特筆すべきポイントです。


VS20を縦に構えた状態で、右手の人指し指のみで、ズーム調節と シャッターを切る一連の操作が可能です。

本機には水準器が付いており、横に構えた時も縦に構えた時も画像が回転し「カメラが水平か」チェックできます。

イメージセンサーの画素数が拡大した今は不要にも思えますが、画角に拘るユーザーには有難い機能でしょう。


最後にVS20の背面を見てみましょう。フロントの質感は秀逸ですが、背面は簡素で地味な印象です。

ダイヤルはありませんが、Keyの役割が解り易いため操作に迷うことは無く使い勝手の良いカメラです。


水準器は、横用バーと縦用バーの他にカメラの傾むきに応じ左右に回転する大きなアイコンが表示されます。


このコンデジは当時の販売価格の割には高級感があり画質も作品例の通り鮮明です。また、やや大きめの本体は使い勝手も良く一台で運用する場合に適した万能型のカメラです。
勿論、本機はギミックな仕様ゆえメモリアルカメラにも適しています



【VS20で撮影した作品例】



矢板市内
長興寺

枝垂れ桜が左へ傾げたまま育ったため画像が少し傾いて見えます。

カメラは水準器の表示に沿って水平に合わせ撮影しています。














国の重要文化財
木幡神社

ここは平安時代に建立された複雑な形をした建物ばかりです。

カメラは水準器の表示に沿って水平に合わせ撮影しています。








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