2020年7月11日土曜日

マニアの心を忘れたカメラメーカーは淘汰される。

縮小均衡化の流れが止まらなくなった昨今のデジカメ市場(※)の中にあって、各カメラメーカーとも少なくなったパイの争奪に向け熾烈な生き残り競争を繰り広げています。一方、購買者側ではスマホとデジカメの棲み分けが顕著になり、今やスマホは万人の認める生活必需品として認知され、デジカメは高尚な趣味の対象へと回帰しつつあります。

《画像はクリックすると拡大します》
画像は、左がミノルタ初の一眼レフSR1、右がオリンパス製のミラーレス一眼E-PL7です。

SR1は1959年、E-PL7は2014年の発売ですが、雰囲気が良く似ていると思いませんか。

後方から見ても何処か似ているでしょう。
どちらも精密・緻密感に溢れています。

どちらも外装は金属で、PL7は(内蔵ではありませんが)覗き型ファインダーを付けられます。




SR1を2012年SONY製のNEX7に差し替えてみます。E-PL7の雰囲気と良く似ています。

NEX7も金属外装で精密・緻密感に満ちていますが、ブラック仕様しかありません。



NEX7は軍艦部の右端に二つの(調整用の)骨太なダイヤルが並んでいるのが特徴です。

この斬新なデザインは後継機種のα6000シリーズに継承され今も好評のようです。




E-PL7を、2014年SONY製の高級コンデジDSC-XR100に差し替えてみましょう。

金属外装で、1.0型センサー、F1.8レンズを搭載した、正にマニアを意識した仕様です。
NEX7には2470万画素のセンサーが、XR100には2020万画素のセンサーが採用されています。

両機種とも、画素数に相応しい極めて高解像かつ高品位な画像が得られます







時代が代わろうとも、フィルムカメラがデジタルカメラに代わろうとも、カメラは高尚な趣味の対象と再認識できているメーカーは真のカメラファンにまで見捨てられることは無いでしょう。
真のカメラファンは高級デジカメがコモディティ化しないことを願っているからです。

追記;
今回、精密・緻密感に満ちたデジカメの代表例としてE-PL7,  NEX7,  RX100の3機種を取り挙げましたが、E-PL系のモデルはE-PL7の後衛モデルE-PL8以降から全て外装がEPに変更され、 外付けビューファインダーも取り付けられなくなりました。果たして・・・?。



(※)註; ご参考

ずっと昔、カメラは宝物のような存在で高くて当たり前でした。

そして今、したたかなメーカーは高級化路線へ舵を切っています。







元データ;  カメラ映像機器工業会












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