2012年5月2日水曜日

ディスクトップPC(DELL 5100C)を診断しました。

ここのところ、ちょい古パソコンが使えるようになるそうだとの風評が定着したようで、知人より2006年に購入したディスクトップパソコンを診て欲しいと持ち込まれましたので、診断と処方を試みてみました。


チップセットはIntel 945Gです。

無骨なスタイルが一般的なディスクトップパソコンの中にあって、形といい色といいこれは本当にシャンなパソコンです。

当機種は2005年9月にDELLから個人用途に発売されたもので、主要パーツの構成を自ら選べるBTO方式でした。

当個体は発売当時の高性能部品で構成されておりCPUはPentium4(3GHz)HT。HDDは250Gb、FDDに薄型DVDマルチ、DVI端子付のフル装備です。

症状は、ここ一年近く時々起動しないとか時々動作が緩慢になる等、要は不安定な状態が続いているとのこと。



メモリーは512Mbの4枚ざし計2Gbてす。

本体の蓋を開けてみましょう。工具が無くても、2アクションで簡単に外れます。

内部は全くと言ってよいほど隙間が無い窮屈な部品配置になっています。

世の中には、この機種より横幅が小さいものも存在しますが、装備性能を考慮すると驚異的なコンパクトサイズ(※)です。
(※)註; 実測値
横幅85mm×高さ308mm×奥行375mm

超コンパクト=超過密状態で、この超過密状態が、長期的に見れば動作を不安定にしている一因のようです。



①は前から、②は後からの空気取り込みポートです。

電源スイッチを押してみましょう。今回は取りあえず立ち上がります。

HDD健康診断ソフトを導入しチェックすると、HDD内の温度が54℃まで上昇し代替不能セクターが「しきい値」を超過しています。

即、不安定な理由はHDDの異常によるものと診断を下し、この際、容量を320GbのHDDに入れ替えることにしました。

左は、この機種の風の流れですが、過密な部品配置により本体内の空気が外へ排出され難いことも、HDDの動作温度に影響しているようです。



強制空冷の常としてファンやフィンに塵埃が付着しますので、空気が通る部位を定期的にクリーニングするメンテナンスは必要ですが、交換したHDDの製造時期が2008年になっていることから既に一度交換されていることになり、当個体は、ほぼ三年の周期でHDDが故障していることになります。

《処方》
風の通る部位を丁寧にクリーニングしたうえ、でき得る現実的な対策として電源ユニットに付いている冷却ファンの向きを逆方向にし本体内の空気を外部へ追い出す(吸い出す)ことにしました。これにより、現在のところはHDDの温度が50℃を超えることは無くなりました。

性能向上策として、TDPが約10W上がりますが、CPUをDual- coreタイプPentiumD(2.8GHz)に交換
しました。一時的にVISTAをインストールしエクスペリエンスインデックスを確認してみると、CPUの一秒当たりの計算能力が、スコア4.7を示しており一般家庭用として十分な性能です。





【2013/09/24追記】

知人より、「夏場にHDDの温度が52℃を超える」との連絡を受け調べましたところ筐体内の排気が未だ十分ではないとの結論に至りました。買い替えの意思は無いことより以下2点の荒療治を行いました

①不要になった外付けMOからドライブを取り外し代わりに
  5100CのHDDを入れて、HDDをPC外へ避難させます。
  ⇒電源ケーブルとSATAケーブルを延長します。

②DVI端子カードを取り外し、(グラボ)nvidia GT 610に交換
  します。










エクスペリアインデックスは右の通りです。

グラボの性能が全般に効いてきますので、PentiumDでも体感速度が大幅に向上します。

外付ブルーレイの再生と外付地上デジタル放送の視聴/ムーブが可能になります。


必要最少限の出費で済みましたので、VISTAのサポート終了まで使い切っていただきましょう。











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