10月31日の報道ステーションで、パナソニックがテレビ事業の縮小を表明したとの報道とともに、今後は
国内の日本製テレビの販売は少なくなるのではないかとの見通しが示されました。
果たしてそうでしょうか。
国内の家電量販店の多くは、販売価格が一定の値段を超える商品に長期保証を付けています。これは、
3~5年くらいの使用中に発生する万一の故障に対しユーザーに安心を担保するための営業政策と考えられますが、実は、このことはメーカーの品質保証上にも極めて大きな影響を与えているようです。
販売店が長期保証を付加するためには保障期間内に発生した修理費用を自前で負担するか保険会社と契約するしかありませんが、何れにしても負担の目安を設定し厳格に管理されている筈で、結果として、
販売する側が、メーカー別、品種別、機種別に極めて正確に品質の実態を把握することが可能だろうと思われるからです。
一方、メーカーは市場へ出荷された後の自社製品の品質を把握することは可能ですが、自社の品質ポジションを知ることは困難です。拠って、販売店が実施する長期保証により販売店が知り得た品質データは各メーカーへの有形無形のプレッシャーにつながり、日本メーカーの家電製品の品質向上に貢献していることは間違いありません。
以上より、パイは小さくなるかもしれませんが売る側の「安くても品質の悪い製品は売らない」という姿勢、買う側の「高くても品質の良い製品を買う」という国民性がある限り、今後とも日本製テレビの販売比率は下がらないと思うのですが如何でしょうか。
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