2012年10月24日水曜日

シャープ栃木工場 テレビ生産の拠点に。

NEW【2016/01/22】

 シャープ再建、革新機構主導で大筋合意

2016年1月22日付け日本経済新聞の朝刊に掲載されました。

【要旨】
シャープが官民ファンドの産業革新機構主導で再建を目指すことが固まった。みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行の主要取引2行は革新機構が示した再建案を受け入れる方針だ。

1月22日付け日本経済新聞(電子版)をご覧ください。

NEW【2015/05/22】

「矢板無くしてシャープTVなし」 

2015年5月22日付け下野新聞の朝刊に掲載されました。

【要旨】
シャープは21日、都内で高画質の4Kテレビの新商品「AQUOS 4K NEXT」の発表会を開いた。4Kの4倍の解像度に相当する8K並みの能力を持つ製品で、栃木工場(矢板市)が製造を担う。

他社に出遅れている4Kテレビ市場での巻き返しのための“試金石”で、宗俊昭広(むなとしあきひろ)液晶デジタルシステム第一事業部長は「シャープ最高峰の商品にしたい。矢板無くしてシャープの液晶テレビはない」と同工場の重要性を強調した。

 開発工程の大半も同工場が担った。宗像氏は「栃木工場は開発、製造のマザー(母体)工場」と強調。一時、経営再建に伴う撤退も報道されたが、地元の懸念払拭(ふっしょく)を図った格好だ。

5月22日付け下野新聞(電子版)をご覧ください。



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【2015/05/15】

「安堵…残る不安、揺れる矢板 シャープ栃木工場撤退否定」


2015/05/15付け下野新聞に、シャープの高橋興三社長が「栃木工場の撤退や縮小は考えていないと明言した」という記事が掲載されています。

下野新聞(電子版)をご覧ください。


【2015/01/07】
「シャープも国内生産回帰へ…TVなど家電の一部」
2015年1月7日付、読売新聞に掲載 されました。

【要旨】
シャープの高橋興三社長は6日、読売新聞などのインタビューに応じ、海外で生産して日本に逆輸入しているテレビや冷蔵庫など家電製品の一部を、6月までに日本生産に切り替える方針を明らかにした。

テレビについては、中国とマレーシアで生産している日本向けの液晶テレビを、(現在は60型以上の大型テレビを生産している)栃木県矢板市の自社工場に切り替える。

2012/10/24 】
10月23日付の下野新聞朝刊で、 「シャープ株式会社のデジタル情報家電事業本部長が 22日に矢板市内で下野新聞の取材に応じ、(テレビの生産を大和郡山へ移すとしていた)栃木事業所を大型テレビを中心にした国内テレビ生産のメーン工場に位置づけ今後も存続させる方針を明らかにした」と報道されていますので、全文を掲載します。 
    
10月23日付の下野新聞朝刊(URL)
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20121023/905591

 画像は、24日の早朝、小ブログが撮影したものです。
  クリックすると拡大します。
陽は、また昇る御前原城址公園からヘッドオフィス棟を臨む
矢板のシャープ栃木工場 テレビ生産の拠点に。 
経営再建中のシャープが 国内外の拠点で事業規模の縮小を進める中で、栃木工場(矢板市早川町)に本部を置くデジタル情報家電事業本部の毛利雅之執行役員本部長が22日、矢板市内で下野新聞社の取材に応じた。

同本部長は栃木工場を大型テレビを中心にした国内テレビ生産のメーン工場に位置づけ今後も存続させる方針を明らかにし、「規模の縮小はあるが、栃木工場の
御前原城址公園から主力工場棟を臨む
完全閉鎖はない。事業再建の中で重要な役割を果たしていきたい」と述べた。

毛利本部長によると、同社は10月1日付で、栃木工場の新規事業担当部門の技術者ら50人強を奈良県の天理工場へ異動させた。今後さらに、最大50人弱の異動を見込んでいる。

同社によると、栃木工場の同事業本部には約1500人が所属し、40型以上の付加価値モデルを中心に組み立て作業を行っている。テレビは亀山工場(三重

陽は、また昇る 御前原城址公園から工場群を臨む
県)で一部製造しているが、既に栃木工場が国内でメーンの生産拠点に位置付けられているという。

同社のテレビ販売台数は2010年度は890万台だったが、11年度は580万台に減少した。毛利本部長は「今後はコストメリットが大きい大型(50型以上)テレビを中心とした生産拠点として存続していく」と強調。「小型は国内ではコストが合わない。大型モデルの拡大を事業戦略の中心に据えており、競争力のある商品を導入していきたい」などと述べた。
 
技術センター棟
また新規事業担当の技術者など50人強が、中小型の液晶パネルを生産する天理工場に移転したことについては「テレビの発展のために、通信と情報との融合は欠かせない」と説明した。  



















2012年10月16日火曜日

超コンパクトなパソコン Acer L5100を診断しました。

知人より、2008年に購入したディスクトップパソコンAcer製L5100の調子が悪いので診て欲しいと相談がありましたので、診断と処方を試みてみました。

《画像はクリックすると拡大します》

当個体は縦置き使用でした。
持ち込まれた Acer Aspire L5100は大変コンパクトで、本棚に週刊誌を七~八冊並べた程度のボリュウムしかありません。

当時の仕様書によると、60×200×250mm (幅×奥行×高さ)と表示されていますが、 前衛・後継・類似モデルとも同じ形状であれば同じサイズと思われます。

前面パネルと側面カバー(横置きの時は上部)が鏡面仕上げ(ピアノブラック)になっているため、一見するとバソコンには見えず、上質な調度品のようです。

特筆すべきは、小さい筺体にもかかわらず、前面の小扉を開けるとマルチタイプのカードリーダー, 背面にはDVI端子に加えHDMI端子を備えていることです。


それでは、この超コンパクト, フル装備のパソコンが、何ゆえ機嫌を損ねているのか検証
してみましょう。


HDD診断ソフトを導入してみると、HDDの温度が異常に高く、回復不能のセクターが二ケ見つかりました。

右は、上部カバーと前面パネルを外した状態ですが、掴手のついた弁当箱のような部分を持ち上げ取り外してみましょう。

取り外した箱の中には、HDDと、スロットインタイプの光学ドライブが横並びに一体収納されています。


左はパソコン内の空気の流れです。背面に付いている二ケのファンで内部の空気を吸い出し(内圧を下げ)上と底のメッシュから新鮮な空気を取り込む仕組みです。

このパソコンには、大きな熱源の一つである電源部が本体内に無く、電源はACアダプターから供給されます。

パソコン内で最も大きい熱源であるCPUには、ヒートパイプで結ばれた二層構造の特大ヒートシンクを装備しています。





以上を総合的に判断すると、上部と底部から必要で十分な量の空気が供給されているならば、
パソコン内の温度上昇は抑えられる筈です。

左は清掃後の底部です。清掃する前は、多量の塵埃がフェルト状になってメッシュに貼り付き完全に目詰まりしていました。

不調の一次原因は、このメッシュの目詰まりによって底部から空気が取り込めなくなった空冷システムの機能不全です

その後の使用経過と共に、底の空気取り入れ口に近く、自身も熱源であるHDDに悪影響を及ぼしたと考えられます。


メッシュ清掃で正常に動作するようになりましたが、 不安が残るHDDを交換する他、以下、性能アップを図ります。

①HDDは、 リカバリーディスクを作成してからSATA300(320Gb)に交換 します。
②CPUを、1コアのAthlon64 3800+から2コアのAthlon64X2 5000+BEに換装します。
③メモリーを、1Gbから(1Gb+2Gb)合計3Gbに増強します。

さて、名医のベスト処方後の性能を見てみましょう。

エクスペリエンスインデックスを見てみるとCPUの一秒当たりの計算がスコア5.1 を示しており、一般家庭用途としては十分な性能です。

尚、底部のメッシュには目が届きにくいところですが、天のメッシュを含め定期メンテナンスは必須(※)です。


※注;  メッシュが目詰まりするとパソコンの内圧が異常に下がる為、スロットイン口からも塵埃を吸い込み光学ドライブが故障する可能性が高くなります。(当個体は、メディアを出し入れする度にベゼル付近に滞留した塵埃がドライブ内へ侵入したようで、時々モーターが回転しないために分解清掃が必要でした)


HDMI端子は、パソコンの製造時期によってはブルーレイが再生できないものもありますが、本機は、USB接続のブルーレイ光学ドライブが問題なく使えます。 また、USB接続の地上デジタルチューナー使えば、地上デジタル放送がフルHD画質で視聴でき録画/ムーブすることも可能です。


【2013/01/28追記】
オーナーから、室温が23℃を超えている時に画像処理などの重たい仕事をさせるとファンの回転音が大きくなると連絡を受けました。診断の結果、CPUの使用率が50%付近からコア温度が上昇するため、連れて冷却用ファンの回転数が上がり騒音につながることが判りました。(故障ではありません)

夏場は冷房したとしても23℃以下ということはありませんので、CPUをAthlon64 X2 5000+BE(TDP 65W)からAthlon64 X2 4850e(TDP 45W)に再交換しました。クロックは(2.6GHzから)2.5GHzへ僅かダウンしますがスコアは5.1を維持したまま静粛なパソコンへと変貌しました。
⇒このような超コンパクトパソコンを性能アップする際はTDPの低いCPUを選ぶのがセオリーですが、 他の選択として、TDPが65Wでもクロックが2.8GHzのAthlon 64 X2 5400+もしくは64 X2 5600+を使えば(応分にCPU使用率が下がり)更なる性能アップと静粛性の改善につながるのではないかと予想しています。


【2013/03/14追記】
【2013/01/28追記】 を見たオーナーから「2.8GHzのCPUに替えてみたい」と要望を受けていた為、気にかけていた3月の或る日、たまたま訪れたU-FRONTTDP65WのAthlon 64 X2 5400+を手に入れることができました。

フルHDのディスプレイを使用しテストしています。
CPUを換装する他、分解ついでにHDDも500Gbのものを組み込んでみました。結果は左の通りです。

CPUの一秒当たりの計算がスコア5.3を示しており、静粛かつスムースに動作します。

HDDの大容量化は地上デジタル放送を録り溜めするのに有効です。




【総括】
本機はコンパクトサイズに徹した構造のためグラフィックスの拡張性は望めませんが、それ以外の性能アップについては思った以上の成果が期待できる優れものです。
①搭載できるメモリーの容量は仕様では最大2Gbですが、実使用では3Gbまで認識します。
1Gb+2Gbの組合わせで使用します。2Gb+2Gbの組み合わせではパソコンが起動しなくなります。
②BIOSをUpdateすればSocket AM2+及びSocket AM3のCPUも使用可能になる筈ですが、現状、Acer が公開しているBIOS Update menuが機能せず、安全にUpdateする方法ありません。