2018年7月4日水曜日

PowerShot pro1は、今も変わらぬハイパーコンデジだ。

今やコンデジと言えば廉価型は存亡すら危うい状況にあり、業界では高級・高性能モデルに狙いを定め次々に新製品が発売されています。そこで、今回は2004年の製品ながら当時のデジタル一眼レフにも匹敵する性能だったCANON PowerShot pro1を紹介しましょう。

《画像はクリックすると拡大します》

PowerShot pro1デジタル一眼レフEOS 10Dが発売された翌年の2004 3月に発売されました。

デジタル一眼レフに良く似た形ですが一眼レフより一回り小さくペンタ部が無いのが見た目の違いです。

PowerShot pro1の実勢価格は前年の8月に発売された初代EOS KISSデジタル(レンズ付)と、ほぼ同額でした。


外装の物性は金属で梨地模様の非光沢ブラック塗装です。把手には滑り防止のラバー加工が施されています。

レンズは描写性能に優れたL(Luxury)レンズ28mm(F2.4)~200mm(F3.5)の7ズームが搭載されています。

オートフォーカスフロントパッシブ方式とCCD コントラスト方式の二つが連動し高速で動作します。


イメージセンサーは、コンデジとしては大型の2/38.2メガピクセルCCDが採用されています。

軍艦部の周辺には、ホップアップ式のフラッシュホットシューなど、一眼レフ並の機能が網羅されています。

ズームの調整は同社独自の超音波モーター駆動方式により、類例が無い快適な操作感を味わうことが出来ます。

本機のファインダーは、バリアブル方式の液晶パネルの他、電子式のビューファインダーが備わっています。

筆者は電子式ビューファインダーを覗くのが楽しく、液晶パネルは低い目線で撮影したい場合しか使いません。

このビューファインダーアイピースは特大の天然ゴム製で、眼鏡を掛けていても違和感なく使えます。


さて、この デジタル一眼レフに匹敵する性能を誇るPowerShot pro1にも泣きどころはあります。

それは、当時のCCDASA値が低く、幾ら明るいレンズが搭載されていても暗い場面で制約が生じることです。

筆者は、内臓フラッシュで心許ないと判断した場面では超小型の外付フラッシュCANON 90EXを装着します。

本機のメモリーカードコンパクトフラッシュですが、アダプターを介せばSDカードも使用できます。

これは、更にSDアダプターを介せばマイクロSDカードをも使えるという後付けのギミックです。




このカメラデジタル一眼レフよりも一回り小さいですが、やはり抜き身で携行するのは避けたいものです。

そこで、本機を休眠中のSONYハンディカムショルダーバッグに入れてみると実に良い案配に納まりました。







デジタル一眼レフは見てくれが良く性能も最高ですが、携行する際も撮影する際も大きくて重いのが負担です。PowerShot pro1 は一眼レフに匹敵する高性能ながらコンパクトで軽いためハイアマチュアに適し、勿論、コレクターには外せない逸品と言えるでしょう。


PowerShot pro1で撮影した作品例


矢板市の名勝 
沢観音寺の観音様














矢板市の名勝 
沢観音寺の千寿千眼堂














★この抜けるようなクリアな画質がPowerShot pro1の特徴です。デジタルカメラの画質は、
 搭載されているレンズとイメージセンサー+画像処理エンジンの性能で決まります。




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【2020/02/08追記】

縮小均衡に陥ったデジタルカメラ市場  

今や、デジカメ業界は各社ともミラーレス一眼に的を絞り飽くなき高級化と更なる高性能化に向かって熾烈な生き残り競争を繰り広げています。

やがて、新製品はプロフェッショナル向けとハイアマチュア向けに収斂し、残る層の需要をスマホが補完する構図に成るのではないでしょうか。



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